登録販売者の試験において3章の循環器用薬の漢方は2つの漢方が出題されることがあります。
この2つの漢方において三黄瀉心湯と七物降下湯の説明文を入れ替えて出される問題があります。
問題です。次の文章を読んで正か誤で答えましょう。
三黄瀉心湯は、体力中等度以下で、顔色が悪くて疲れやすく、胃腸障害のないものの高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重)に適すとされる。
答えは誤です。これは先ほど言ったように、七物降下湯の説明を丸ごと持ってきた文章になります。
正しくは
三黄瀉心湯は、体力中等度以上で、のぼせ気味で顔面紅潮し、精神不安、みぞおちのつかえ、便秘傾向などのあるものの高血圧の随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重、不眠、不安)に適するとされる。
なんか、似てそうで似てなくてポイントをつかみずらいですよね、循環器の漢方は2つしかないのでまず循環器はどちらか1つの漢方をしっかり理解しておけば大丈夫ということを知っておいて下さい。
今回は三黄瀉心湯という漢方を理解していきましょう。
漢方は生薬の組み合わせです。
三黄瀉心湯の生薬は 黄芩(オウゴン)、 黄連(オウレン)、 大黄(ダイオウ)と3つの生薬からなります。
3つの黄の文字があるので三黄と名付けられているのが理解できますね。
また漢方には瀉心湯類という漢方のグループがあります。例えば半夏瀉心湯、甘草瀉心湯などです。
この瀉心湯類というのは黄芩と黄連を含むグループのことを言います。
瀉心とは胸あたりのつかえを解消する意味と理解してください。そうすればもう一度三黄瀉心湯の説明を見てみましょう。
みぞおちのつかえ、みぞおちのつかえ、みぞおちのつかえ。。。
このみぞおちのつかえというのが瀉心湯類のポイントになります。これは七物降下湯にはこの効能はありません。
再度、問題 次の文章の正誤を判断せよ。
三黄瀉心湯は、体力中等度以下で、顔色が悪くて疲れやすく、胃腸障害のないものの高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳鳴り、頭重)に適すとされる。
瀉心湯なのにみぞおちのつかえがないですね。一発で誤りであるとの判断ができます。
また三黄の一つには大黄が入っていると説明しました。よく問題で大黄を含んでいるものの正誤判断が問題で出題されますが、この三黄を理解していれば大黄が入っていることが理解できます。